001006FRI
参加者:松岡拓公雄(ユニットマスター)
西川聡、餅修司、白枝伸、公庄律子、河原司、笠島彩 子、河内智子(以上アソシエイト)

   
●昔の「インフラ」が、現在の「風景」に。
『水路』は昔は生活の基盤でありまさに『社会資本』であったと言える。現在では当時の役割は果 たしていないかもしれない。しかしそれらは今、風景として人々の生活に潤いを与えている。

● 社会資本とは一般的に電気・ガス・水道などのインフラを指すことが多いが、我々は「見えないもの」にそれを見いだしたい。 例えば「近隣との関係性」「経験の蓄積・継続」などに。

●昔のインフラと今のインフラ
昔のインフラはここで見られる水路のように、常に人の目に付くものであった。水路の汚れ具合が誰の目に見ても明らかであったわけである。それ故に身近な環境の変化に敏感であったと言える。翻って今のインフラは隠されている。普段は我々の目には直接触れない場所に隠されているのである。隠すと言うことは、見せられない醜さや汚さを持っているということではないか?

●水のもたらす風景
水路に太陽や月が映ったりしていた。また例えば噴水なども風景として効果的。この場合の風景は見て美しいだけでなく、水の流れる「音」や水の「におい」なども含んで考える。

●京都の町屋を見学して・・・
夜の景色を見て感じたが、建物全体が行灯のようである。 関連して、昔の行灯は床に置いて下から光りを放っていたものである。しかし電気が入ってきたことにより、照明は上部に移動していった。上からくる明かりか下からくる明かりかで空間の作られ方や質が全く違うのではないだろうか、と考える。

●ソフト面での提案が重要
ただ住む「箱」えお提供するだけでなく、ソフト面での提案が重要であると考える。例えば中庭などの完成イメージだけは作り手が提供し、地面 のペイブを住民自らはめこんでいく。そのような課程において住民同士のコミュニティーが生まれていくのではないか? 他の例としては、道路沿いの花壇などを住民で共同して整備し、世話をしていくなど。

●「しょうず」(金気の水、もしくは湧き出てくる水によって軟化している地盤のこと:詳細未確認)についてのさらにつっこんだ調査が必要。井戸からしょうずが出ている場合は、水道局のほうから飲まないでという指導がきている。水質に関して水道局に問い合わせる必要性。

●おいしい水のでるところがある。
近隣の方が言うには「銘水として有名な醒ヶ井の水と同じ水」だそう。詳細は未確認。だが、近くの集落にもおいしい水が湧き出ているところがあるそうなので、可能性はあり。

●なぜこの場所に集落が生まれたのか。
しょうずの影響でこのあたりは非常に地盤の条件がよくない。下に竹をひいてその上に土を盛り、なんとか畑をつくり、なんとか家を建てている。そこまでしてこの地域に集落を作ったのはなぜだろうか。この事実を探るに当たって、「近隣の他の集落の地盤を調べる」必要性がある。周りの集落も同じような条件なら、広い地域での特性として浮かび上がってくるし、またここだけであるなら、その特殊例である意味を解明する必要があるだろう。

●神社
独特の暗い雰囲気を持った神社が集落の中心部にある。菅原道真(勉学の神・天災から守る神)が奉られている。菅原道真を一種の「キャラ」、この場合は神社周りの木々を守っていこうということを象徴する「キャラ」と捉えることができるかもしれない。

●集合住宅への関心が世代的に変わってきているのではないか? 30代〜40代の人々がいわゆるデザインマンションと呼ばれているものへの関心を高めているようだ。

●音が記憶に・・・
川の流れの音。朝の神社の鐘の音。定時になるサイレン。夕焼け空に飛ぶカラスの声。虫の鳴き声。カエルの鳴き声。畑のなかにある「カタカタカタ・・・」というモグラおどしの音。などなど

●大学が見えるか見えないか。
開出今の集落は大学から非常に近い。大学が見えるか見えないかで集落内の景色の印象が全然違う。

●季節の風景・自然の風景
何を見て人は季節の移り変わりを感じるのか。季節の風景を形成するものの要素の抽出が必要。今は稲刈り後の稲を束ねて三つ又にして立ててあったり、棒に引っかけてつるしてあったりする光景が秋を印象づけている。

●新しいものと古いものを比較 → 残すべきものを検討する。

●集落全体のかたちに注目する。(開出今では地図を見ると水路を中心とした紡錘形である。)

●当たり前のことを掘り出してくることが大事である。(当たり前だと思われていることが実は一番出てきてないのではないか?)

●開出今に易学的なものはないか? 伝搬の仕方などに注目。

●開出今を象徴するものとして、「火の鳥」を使うのはどうだろうか?この集落の近くにある犬上川が「火の鳥」の舞台になっている。

●次回調査
「境界を作っている要素」「道が先か、家が先か」「建物の特徴・種類」「肥溜めなどキーポイントになりそうな場所」「音を出しているもの」「街灯の位 置・間隔」
などに注目して調査する。

書記:笠島彩子
編集:河原 司


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